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椟を買い、珠を返す

By 故事大全 , 10 September 2025

【出典】(戦国時代)韓非『韓非子・外儲説左上』

【意味】椟(とく):木の箱。還(かえ)す:返す。珠:真珠。木の箱を買い、真珠を返してしまう。本質ではなく末節にこだわり、取捨選択を誤ることを意味する。

【歴史逸話】
春秋時代、楚の国に宝石商がいた。彼は誠実な商売を心がけており、信頼されていたため、多くの人々が彼の店で宝石を買うのを好んだ。ある日、宝石商は美しい真珠を手に入れた。これを売ろうと考えた彼は、良い値段で売れるように、真珠を丁寧に包装しようと考えた。高級な包装があれば、真珠そのものの「価値」も自然と高まるはずだと考えたのだ。

そこで彼は高価な木材を用意し、腕の優れた職人を招いて、真珠を入れるための箱(即ち「椟」)を作らせた。箱には桂皮や花椒などの香料を用いて芳しく香り立つように薫製し、さらに箱の外側には美しい彫刻を施し、光り輝く金属の縁飾りをはめ込んだ。出来上がった箱は、きらびやかで非常に精巧な工芸品のようだった。宝石商はその箱に真珠をそっと入れ、市場へ売りに出した。

市場に着くと、すぐに多くの人々がその箱を取り囲んで鑑賞した。そのうち、鄭の国の男が手に取ってしばらくじっくりと眺めた末、「これは素晴らしい」と感動し、高値を出してその箱を買った。

鄭の男は代金を支払い、箱を持って帰ろうとしたが、数歩歩いたところでまた戻ってきた。宝石商は後悔して返品に来たのかと内心驚いたが、男はすぐそばまで来て、開いた箱の中から真珠を取り出し、こう言った。「ご主人、この箱の中に真珠が一つ入っていましたよ。どうやら忘れたようですね。だからわざわざ返しに来ました。」そして男は真珠を商人に渡すと、頭を下げながら、再び木の箱を愛おしそうに見つめながら帰っていった。

宝石商は返された真珠を手に、非常に困惑した表情で立ち尽くしていた。彼は人々が真珠そのものを評価してくれると思っていたが、まさか精巧な外装が中身の真珠の価値を越えて、主客が逆転してしまうとは予想もしなかった。まったく困り果て、呆れ返るばかりだった。

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歴史の物語

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