百歩穿楊(ひゃくほせんよう)
戦国時代、秦の名将・白起が軍を率いて魏国を攻めようとした時、謀士の蘇厲はその知らせを聞き、急いで周の王に会ってこう警告した。「もし魏国が秦軍に占領されたら、陛下の立場も危うくなります。」当時、周の王は名目上は天子であったが、実際には諸侯国を統治する権限を失っていた。魏国が秦に滅ぼされれば、秦の勢力はさらに強大になり、周の天子への脅威も増大するからである。周の王がどうすればよいかと蘇厲に尋ねると、蘇厲はすぐ使者を送り、白起に攻撃を中止するよう説得し、その際に一つの故事を話すよう提案した。